19 コロサイ 1:16、17、20

ギリシャ語本文(ウェストコット・ホート本文による)
英文(王国逐語訳)
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英文
新世界訳聖書
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日本語訳
新世界訳聖書
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新改訳聖書
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 この数節のうちで、ギリシャ語本文には4回のπανταまたはその活用形が出て来て、その逐語訳で はすべて"all (things)"と訳されています。ところが、新世界訳(英文・中)では、判で押したように"all [other] things"と"other"をつけ加えているのです。勿論これは意図的挿入であって、改ざんです。
 「すべてものは・・・彼によって創造された」を「[他の]すべてのものは・・・彼によって創造された」に変えて、どういう違いが出てきたでしょうか。ここで"彼"とは "み子"のことです。前者(変える前)だと文句なしにみ子は万物の創造者ですが、後者(変えた後)でも、一見、み子はみ子以外のものすべての創造者であって、実質的違いがないように見えます。しかし、後者では、[他の]すべてのものの創造者はみ子であるものの、み子自身の創造者が別に存在するかのように思わせる書き方なのです。つまり、み子は[他の]すべてのものと同じレベルでとらえられ、み子も創造されたものの一員であるかのように思わせられ、[他の]すべのものの創造者はみ子であるが、み子についてはその創造者が誰か外にいるかのように、思わせるのです。(言外に、み子の創造者は神であって、み子も創造された存在なのだ、と言おうとしているようです。しかし、み子は創造されたのではなく、生まれた方なのです。)新世界訳では、み子と[他の]すべてのものとの違いは、創造者か、創造されたものか、ではなく、いずれも創造されたものであることにおいて同じであるが、創造した者が誰であるかの違いなんだよ、と言おうとしていることになります。[他の]という一つの単語を挿入することによってこのような変化が生じました。一見"たいした違いはない"と思わせるのですが、実は、重大かつ深刻な違いをもたらしているのです。巧妙なごまかしではないでしょうか。


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